司法試験を実務から考える

司法試験の論文問題を実務の視点から掘り下げています

公判

その4 公判前整理手続(司法試験論文試験 平成28年 刑事系科目・第2問・設問4)

司法試験では判例・裁判例から若干ずらした(射程外ともいえる)問題が出やすいという話をしました。 この点については下記記事もご参照ください。 ozzyy.hatenablog.com 平成28年の刑事系第2問・設問4では、直近の平成27年5月25日決定(刑集69巻…

その3 公判前整理手続(司法試験論文試験 平成28年 刑事系科目・第2問・設問4)

続いて、実務的な視点から掘り下げていきます。 それぞれが困ることをもう少し掘り下げていきます。 1.質問を制限されて被告人乙が困ること 2.質問を制限されないと検察官Sが困ること (1) 立証準備が台無しになる (2) 今さら話を変えても信用されないか…

その2 公判前整理手続(司法試験論文試験 平成28年 刑事系科目・第2問・設問4)

公判前整理手続は受験生には理解が難しい 平成27年決定の知識は問われていなかった とすると多くの受験生にとっては未知の問題についてその場で考えるというものでした。その際にどう考えていくかを検討します。 1.こういう時は趣旨から? 2.条文を探…

その1 公判前整理手続(司法試験論文試験 平成28年 刑事系科目・第2問・設問4)

更に過去問の検討をしていきます。 趣向を変えて公判前整理手続について触れます。 1.なぜ平成28年の問題を選んだか 2.なぜ公判前整理手続が出題されたか 3.平成27年決定の知識は必須とはされていなかった (1) 出題趣旨の言及 (2) とはいえ理解は…